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2015.09.19

虫歯と歯周病のお話

こんにちは、歯科医師の山崎です。

先日こちらのブログに書いた、抜歯の原因となる虫歯と歯周病について今日はお話したいと思います。

こちらに歯の断面図がありますので、こちらを使ってまずは歯の構造をお話したいと思います。

歯は3層の構造になっておりまして、表面がエナメル質、真ん中の層が象牙質、そして一番内側に歯髄(しずい:歯の神経のことです)があります。

エナメル質と象牙質は硬いので硬組織(こうそしき)を呼ばれます。

歯は歯肉(歯茎のこと)から生えているように見えますが、健康な歯肉の厚みは数mmしかなく、歯茎の下には歯槽骨(しそうこつと読みます)と呼ばれる骨があります。

つまり、歯は硬い骨に埋まっていてその表面に歯肉が被さっているような構造になっているんですね。

すごく簡単に説明するとこのような構造になっています。

つぎに虫歯と歯周病がどんな病気なのかご説明します。

まず虫歯ですが、虫歯の原因はお口の中にいる細菌です。

この最近が出す毒素(酸)によって歯の硬組織(エナメル質や象牙質)が溶けてしまっていく病気です。

さらに進行が進むと歯の神経まで到達し、激痛が伴います。

もう一つの病気、歯周病も原因はお口の中にいる細菌です。

この細菌が歯と歯肉の間(歯周ポケット)の中に入り込み、毒素を出して歯を支えている骨が溶けてしまう病気です。

健康な状態でも歯周ポケットは1〜3mmありますが、歯周病が進むと歯周ポケットも深くなってしまいます。

また、骨を溶かす毒素によって歯肉が赤くなったり腫れてしまったりという症状も出てきて、歯磨きをすると歯肉から出血したりしてしまうんですね。

この歯と骨の構造は 歯=柱、 骨=基礎工事  の用に建物の構造と置き換えてよく話をするのですが、建物が柱と基礎の部分両方がしっかりしていないとぐらぐら揺れてしまうのと同じで、お口のなかも歯と骨の両方がしっかりしていないとぐらぐら揺れてしまうんですね。

骨も基礎工事の部分も普段は目に触れない部分なのでわかりにくいですが、とても重要なものです。

次回はこの虫歯と歯周病をどのようにすれば予防できるのかをお話したいと思います。