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2017.08.23

遠隔診療

こんにちは、歯科医師田村です。
前々から医科の世界では話題に上っていました「遠隔診療」について、無歯科医地域(専門家が一人もいない地域)における遠隔診療が歯科では可能かどうかを考えてみました。(⚠あくまでも個人的見解です)

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「診察」は6割方可能かと思われる
「診断」は2−3割方可能かと思われる
「治療」はほぼ無理かと思われる
「予防」は8−9割方可能かと思われる

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歯科の世界では、患者さんからの訴えを聴取し、おおよその病名を頭にいくつか浮かべながら、実際見たり触ったりし、見えない部分はレントゲン撮影し、そうして診断をつけていきます。

遠隔診療となると、医師と患者がテレビモニター上で向かい合い話をし、患部をモニターに映してもらったり、患者さんに触った感じを教えてもらったりなど、出来る範囲のことをしているものと予想されます。

歯石を取る、削る、詰める、抜く、入れ歯や詰め物・かぶせ歯などの調整や修理をするなど、歯科の治療は多岐に渡ります。薬の処方のみで一時的に収まる症状もありますが、たいていはきちんと治療をしないとどんどん悪くなります。
歯科医師がいて機材があれば、それらは可能となってきますが、どちらが欠けても成り立ちません。なかなか融通の効かない領域なのです。。。
診断にしても、問診・視診にていくつかの病名には絞り込むことはできますが、確定診断までつくには症例がかなり限られてきます。

症状が進行してしまってからの治療に、遠隔診療は限度がありますが、健康な状態から病気になっていくのを防ぐ「予防」に関しては、遠隔歯科診療も十分に効果を発揮するでしょう。(患者さんのやる気が大いに結果を左右しますが)

⚠ちなみに今回は、「歯科医師は一人いるが専門外のことなので、専門のドクターに意見を聞く」というような状況とは別の場面を想定しています。